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私のカルテから
ロボトミー術後40年を経過した統合失調症患者の脳画像所見
Brain Imaging of a Patient with Schizophrenia Operated on Lobotomy 40 Years Ago
大原 浩市
1
,
田名部 茂
2
,
熱田 英範
2
,
澁谷 治男
2
Koichi OHARA
1
,
Shigeru TANABU
2
,
Hidenori ATSUTA
2
,
Haruo SHIBUYA
2
1神奈川県立精神医療センター
2国立療養所南花巻病院臨床研究部
1Kanagawa Prefectural Center of Psychiatry
2Clinical Research Institute, National Minami Hanamaki Hospital
pp.321
発行日 2003年3月15日
Published Date 2003/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100866
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- Abstract 文献概要
ロボトミーは,前頭葉に外科的侵襲を加えることによって精神症状の改善を図る治療法であり,正式には前頭葉切截術と呼ばれる4)。特にポルトガルのモニスが1935年に創始した前頭葉白質切截術は世界各国で行われた。わが国においては,1942年,中田瑞穂によって最初の手術が行われ,第2次世界大戦後の一時期,主に統合失調症に対して試みられた。しかしながら,その後,人格水準の低下や知能の低下といった好ましくない合併症が現れることなどからほとんど行われなくなった。今回,我々はロボトミー術後40年を経過した統合失調症患者の頭部MRIとSPECT画像を撮影する機会を得たので報告する。
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