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私のカルテから
母親と次男が症状精神病を呈したSLEの家族例
A Familial SLE Case in which Mother and her Second Son Suffered from Symptomatic Psychosis
大原 浩市
1
,
田名部 茂
1
,
熱田 英範
1
Koichi OHARA
1
,
Shigeru TANABU
1
,
Hidenori ATSUTA
1
1国立療養所南花巻病院臨床研究部
1Clinical Research Institute, National Minami Hanamaki Hospital
pp.1132-1133
発行日 2002年10月15日
Published Date 2002/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902729
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- Abstract 文献概要
全身性エリテマトーデス(SLE)は膠原病の一で,発疹や紅斑性狼瘡といった皮膚症状が前景に立つが,病変は脳にも及び,その結果生じる精神障害はSLE精神病あるいはループス精神病と呼ばれている9)。SLEは女性に圧倒的に多く,好発年齢は20歳代である。精神症状は15〜33%の割合で発現する2,5)。精神症状はせん妄などの急性脳器質症候群(外因反応型)が最も多く半数を占め,次いで抑うつ状態(30%),分裂病状態(12%)である2)。6割以上の患者はSLEと診断されて1年以内に精神症状が発症している。今回,母親と次男が症状精神病を呈したSLEの家族例を経験したので報告する。
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