Japanese
English
短報
アルツハイマー型痴呆の焦燥性興奮に炭酸リチウムが著効した1例
Effect of Lithium Carbonate on Agitation in a Patient with Dementia of Alzheimer's Type
正山 勝
1
,
糸川 秀彰
1
,
畑中 史郎
1
Masaru SHOUYAMA
1
,
Hideaki ITOGAWA
1
,
Shirou HATANAKA
1
1社会保険紀南綜合病院新庄別館精神神経科
1Department of Neuropsychiatry, Kinan General Hospital
キーワード:
Dementia
,
Lithium carbonate
,
Agitation
Keyword:
Dementia
,
Lithium carbonate
,
Agitation
pp.69-71
発行日 2003年1月15日
Published Date 2003/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100621
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はじめに
米国精神医学会治療ガイドライン(American Psychiatric Association:APA)2)では痴呆患者の焦燥性興奮に対する薬物療法として低用量の抗精神病薬が推奨されている。その他の薬剤として炭酸リチウムについても言及されてはいるが,その副作用のために一般的な選択薬としては扱われていない。炭酸リチウムが痴呆の興奮,攻撃性に有効であったという報告はわが国では中島ら7)の1例のみである。今回我々は,アルツハイマー型痴呆の焦燥,興奮に炭酸リチウムが著効したと思われる症例を経験したので若干の考察を加えて報告する。
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