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第25回日本認知症学会が,2006年10月6,7日の2日間にわたって,中島健二会長(鳥取大学医学部附属脳幹性疾患研究施設神経内科部門)のもと,広島平和記念公園内の広島国際会議場で開催された。今回の学会は,山脇成人会長(広島大学)の主催された第6回国際老年精神神経薬理学会(2006年10月3~6日)とジョイントするかたちで開催され,両学会の重複する6日は合同開催のシンポジウムやセミナーが組まれ,海外の参加者も多く日本認知症学会も国際的な雰囲気のなかで行われた。そして認知症学会の参加費のみでその日は国際学会にも参加できる特典までついた。また,dementiaの訳が認知症となった経緯を受けて昨年度正式に本学会の名称が認知症学会となり,名称変更後の初めての学会でかつ25回の四半世紀の節目にあたる年会であった。最初は多少なりとも違和感のあった「認知症」も人口に膾炙するうちに徐々に社会的になじんできている。さらに,本年はDr. Alzheimerが,のちにアルツハイマー病(AD)と呼ばれる症例を報告してちょうど100年目にあたり,まさに本学会にとってマイルストーンとなる集会となった。
今回の特色である国際学会との合同シンポジウムとして,「Inflammation, depression and dementia」,「Alzheimer's disease:from bench side to clinics」,合同セミナーとして「Reflecting on 100 years of Alzheimer’s:the global impact on quality of life」,「Perspective of pharmacotherapy development of Alzheimer's disease」のテーマのもと国内外の演者によって講義がなされた。
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