動き
「第35回日本臨床神経生理学会」印象記
松岡 洋夫
1
1東北大学大学院精神神経学分野
pp.212
発行日 2006年2月15日
Published Date 2006/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100217
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2005年11月30日~12月2日,福岡国際会議場において,福岡大学医学部小児科学教室の満留昭久教授の主催で第35回日本臨床神経生理学会学術大会が開催された。この学会はかつて「日本脳波・筋電図学会」と呼ばれていたが,機能的MRI,脳磁図,近赤外線スペクトロスコピーといった機能イメージングや磁気刺激などの新たな手法が登場してきたこともあり現在の名称になった。この学会の特徴は何といっても検査手段を軸にしていることで,精神科はもとより神経内科,脳外科,小児科,整形外科,リハビリテーション科,さらに基礎医学,工学も加わり多領域の専門家が集まる学際的学会であり,さまざまな立場からの考えを知ることができるため大変に勉強になる。
学会の乱立によってどの学会も会員の減少に悩まされているが,柴崎浩理事長の強力な指導のもとで学生会員制度などを導入し会員増加に転じた。また,今年から長年の懸案だった認定制度が開始された。他にも学会の運営にさまざまな改革がなされさらに本学会の魅力が増している(ホームページを参照;http://square.umin.ac.jp/JSCN/goaisatsu.html)。こうした改革を受けて学術大会も満留大会長のご尽力で内容の濃いものとなった。一般演題372題に加えて,特別講演3題,教育講演12題,シンポジウム11題,ワークショップ2題,ハンズオンセミナー2題,サテライトシンポジウム4題,ランチョンセミナー4題と,特に若手の臨床家や研究者を意識した充実した内容であった。
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