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シンポジウム 児童思春期の攻撃性・衝動性の理解と援助-ライフサイクルの視点から考える
思春期における攻撃性の光と陰
Merits and Demerits of Adolescent Aggressiveness
青木 省三
1
Shozo AOKI
1
1川崎医科大学精神科学教室
1Department of Psychiatry, Kawasaki Medical School, Kurashiki, Japan
キーワード:
Adolescence
,
Aggressiveness
,
Culture
,
Society
,
History
Keyword:
Adolescence
,
Aggressiveness
,
Culture
,
Society
,
History
pp.99-105
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100381
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思春期においては,さまざまな「病態」の子どもから「健康」な子どもまで,さらに言えば思春期のみでなくすべての人々に,大なり小なり「攻撃性」といえる心性を認めることに異論はないであろう。
本稿では,「攻撃性(aggressiveness)」ということで論を進めるが,そもそも“aggressive”という言葉は,攻撃的,侵略的という意味の他に,「積極的,意欲的,活動的」という肯定的なイメージもある。わが国では,「攻撃的」という否定的なイメージでとらえられやすいが,これも最近では変化しており,経済の分野やアメリカ英語,若い人などでは,良い意味やほめ言葉としてとらえるという人が出てきている。しかし,こちらの意味でも否定的なイメージはあり,「押しの強い」となると肯定的ではないニュアンスを含む。言葉やものの性質の見方は,少しずつ位置がずれるように変化する。
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