Japanese
English
研究と報告
新入学生に見出された初期統合失調症(中安)(第1報)
Early Schizophrenia (Nakayasu) in University Freshmen (1)
田中 健滋
1
,
藤本 昌樹
2
Kenji TANAKA
1
,
Masaki FUJIMOTO
2
1電気通信大学保健管理センター
2静岡福祉大学社会福祉学部
1Health Administration Center, The University of Electro-Communications
2Shizuoka University of Welfare, Department of Welfare and Psychology
キーワード:
Early schizophrenia scale
,
Primary prevention of schizophrenia
,
Etiology of schizophrenia
,
Mental health of university student
Keyword:
Early schizophrenia scale
,
Primary prevention of schizophrenia
,
Etiology of schizophrenia
,
Mental health of university student
pp.885-895
発行日 2005年8月15日
Published Date 2005/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100090
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- サイト内被引用 Cited by
抄録
従来からの大学入学時のUPIスクリーニング(2002年度)と比較する形で,これに初期統合失調症(中安)の初期症状10項目からなる初期統合失調症(ES)スケールを加えたUPI+ESスクリーニングを施行した(2003年度)。その結果,2002年度の2名に対し2003年度は19名(新入学生945名中の約2%)と,有意に多くの初期統合失調症が見出された。
統合失調症の生涯有病率が約1%であることからは,これらの初期統合失調症への治療によってその(広義の)一次予防を行える可能性が,さらに,初期症状によって引き起こされている生活―修学障害や心理的苦痛が,医学的治療により改善される可能性が指摘された。以上から,青年期そして大学生のメンタルヘルスにおける初期統合失調症スクリーニングの持つ意義は大きいと考えられた。
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.