Japanese
English
特集 心エコー図の最前線
冠動脈血流の描出と臨床応用
Coronary Flow Assessment by Transthoracic Doppler Echocardiography
穂積 健之
1
,
吉川 純一
1
Takeshi Hozumi
1
,
Junichi Yoshikawa
1
1大阪市立大学大学院医学研究科循環器病態内科学
1Department of Internal Medicine and Cardiology, Osaka City University School of Medicine
pp.789-794
発行日 2002年8月15日
Published Date 2002/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902515
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
従来の経胸壁心エコー・ドプラ法では,左前下行枝末梢を断層図にて描出し,血管内にサンプル・ボリウムを設定し,ドプラ法にて冠血流速評価を行う試みがされてきた1).しかし,断層図のみで冠血管内にサンプル・ボリウムを設定することは決して容易ではなかった.また,経食道心エコー・ドプラ法にて左前下行枝近位部の血流評価も試みられてきたが,半侵襲的であるという問題点があり,臨床での適用には限界があった.一方近年,経胸壁カラー・ドプラ法にて,左冠動脈主幹部から左前下行枝遠位部までの冠血流シグナル描出が可能となった.このため,冠血流上にサンプル・ボリウムを容易に設定できるようになり,心エコー図による冠血流評価の臨床での適用は大きく広がった3〜6).
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.