Bedside Teaching
Ondine-Hirschsprung Syndrome
阪井 哲男
1
Tetsuo Sakai
1
1杏林大学医学部生化学
1Department of Biochemistry & Molecular Biology, Kyorin University School of Medicine
pp.995-998
発行日 2001年10月15日
Published Date 2001/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902363
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はじめに
Ondine-Hirschsprung syndrome(OHS)とは先天性中枢性低換気症候群(Congenital centralhypoventilation syndrome;CCHS)にヒルシュスプルング病(Hischsprung;HSCR)を合併した症候群である.CCHSはいわゆるOndine�s curse(オンデイーヌの呪い)として知られ,疾患として報告されたのは1962年のSeveringhausらの睡眠時無呼吸の症例である1).多くは出生時の無呼吸で発見され,成長するにしたがい睡眠時の低換気または無呼吸をみる.ヒルシュスプルング病は腸管の交感神経節細胞の欠如で,神経節欠如の腸管は,胎内での発育不良のため狭小化し蠕動が起こらず,多くは乳児期に外科的切除が必要である.この2つの疾患は,発生の起源を同じにすると考えられ,神経節細胞の発生期の集簇,分化,遊走の異常とされている.CCHSの患者の約50%にHSCRの合併が,OHSの20%に神経芽細胞腫などの神経節由来の腫瘍などの合併がみられる2).
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