Japanese
English
特集 呼吸と循環のパソコンソフトウェア
汎用麻酔薬投与のソフトウェア
Simulation Software for Anesthetics
中尾 正和
1
Masakazu Nakao
1
1中国電力(株)中電病院麻酔科
1Division of Anesthesia and Pain Control, Chuden Hospital, Chugoku Electric Power Co. Inc.
pp.963-970
発行日 2001年10月15日
Published Date 2001/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902359
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめにガス麻酔ありき
本来ガス麻酔は特殊な経験を必要とする“技”のはずだが,ハロセン以降の現代麻酔学の教育を受けた麻酔科医は長年の臨床経験のため理屈ぬきで既に体感してしまっている.指導者も経験豊富であり,トレーニングを受ける麻酔科医にとってもガス麻酔は身近である.オープンドロップでの麻酔管理やカッパーケトルで温度補正をしながら気化器流量を調節して濃度をコントロールした経験のある麻酔科医はほとんどいなくなり,揮発性吸入麻酔薬専用気化器のダイアルをひねると指定した濃度がほぼ得られるのが当たり前になっている.さらに呼気ガスモニターを利用して呼気終末の濃度を測定し,血中濃度を推定する方法がルーチンに使用可能となったように道具も進歩してきている.
ガス麻酔薬のソフトウェアとしてはDr, PhilipのGasManが代表的である.半閉鎖回路のみならず,各種の回路モードをサポートし,患者体重,新鮮ガス流量,肺胞換気量,心拍出量による影響もシミュレーションできる.各パソコンOSで動くソフトウェアが入手可能である(図1).
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.