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一般検査におけるバーチャルソフトウェア「サイトロン」の活用法
奈良 豊
1
,
扇田 智彦
1
,
岩田 敏弘
2
,
岡田 茂治
2
,
河野 哲也
3
,
猪浦 一人
4
1埼玉医科大学総合医療センター
2埼玉県立がんセンター
3自治医科大学附属さいたま医療センター
4埼玉県済生会栗橋病院
pp.1187-1191
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103399
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はじめに
臨床検査における分析検査の分野では,試料を用いるコントロールサーベイの手法により標準化,施設間差の是正が進められており,有用な結果が得られている.一方,顕微鏡を用いる形態検査分野では鏡検技術の標準化,施設間差の是正方法として写真によるサーベイが実施されているが,その成分の形態や色調だけではなく,立体構造や背景情報など,できるだけ多くの情報が得られることが理想である.今まで実施されていた平面的な写真のサーベイでは情報量が少なく1),十分な解析と誤差要因の検証を行うことができなかった.これらの問題点を改善するためには,顕微鏡学的検査に近い方法で日常的技術を評価しなければならない.筆者らは,ケーアイテクノロジー社が開発したバーチャルソフトウェア「サイトロン」を利用して,一般検査領域の尿沈渣成分や髄液細胞について評価した結果,コントロールサーベイ資料として活用可能であることが検証された.
本稿では,サイトロンの画像作成と操作法および一般検査における活用法について述べる.
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