Japanese
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特集 耐性菌呼吸器感染症の現状と治療
非定型抗酸菌症
Diagnosis and Treatment of Diseases caused by Nontuberculous Mycobacteria
米丸 亮
1
Makoto Yonemaru
1
1国立療養所東埼玉病院内科
1Department of Internal Medicine, National Higashisaitama Hospital
pp.747-753
発行日 2001年8月15日
Published Date 2001/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902328
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はじめに
長年一貫して罹患率が減少してきたわが国の結核は1997年に僅かに増加に転じ,1998年,1999年にはその増加が加速した.1999年7月,「結核緊急事態宣言」が出されたことは記憶に新しい.一方,結核との鑑別が問題となる非定型抗酸菌症はこの30年間着実に増加し,もはや“非定型”という概念に収まらなくなったといえる.非結核性抗酸菌(nontuberculous mycobacterium:NTM)症との呼称も使われるようになった.本症は結核よりも治療に難渋することが多く,今後の呼吸器診療における大きな課題である.
本稿では肺NTM症の大部分を占めるM.avium complex(MAC)症とM.kansasii(MK)症を中心に解説する.
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