今月の主題 まちがいやすいGram陽性菌の同定法
検査と疾患—その動きと考え方・100
非定型抗酸菌症
東村 道雄
1
,
外山 春雄
2
Michio TSUKAMURA
1
,
Haruo TOYAMA
2
1国立療養所中部病院第一内科呼吸器科
2国立療養所中部病院
pp.415-421
発行日 1985年4月15日
Published Date 1985/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912542
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非定型抗酸菌症の診断基準
非定型抗酸菌症とは,結核菌以外の抗酸菌による感染症を言う.したがって,その診断には抗酸菌の分離同定が必須で,臨床検査の占める比重はきわめて重い.本症の診断には,永年の研究から定められた診断基準があり,これにより感染症の診断が下される.日本で広く用いられている診断基準は,国立療養所非定型抗酸菌症共同研究班(国療共研)(班長:東村道雄)の診断基準1)で,これは表1に示すごときものである.
この診断基準は,束村2)の診断基準案を少しく修正したものである.
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