Japanese
English
装置と方法
マイクロダイアリシス法による心臓自律神経活動の評価
Evaluation of Cardiac Autonomic Nervous Activities by Cardiac Microdialysis Technique
秋山 剛
1
,
山崎 登自
1
Tsuyoshi Akiyama
1
,
Toji Yamazaki
1
1国立循環器病センター研究所心臓生理部
1Department of Cardiac Physiology, National Cardiovascular Center Research Institute
pp.597-601
発行日 2001年6月15日
Published Date 2001/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902306
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はじめに
心臓の自律神経活動は循環器疾患の病態と密接にむすびついており,電気的神経活動,心拍変動スペクトラム,放射性同位元素によるカテコラミンspillover測定など,様々な方法でその評価が行われてきた.心臓は,交感・副交感神経の二重神経支配をうけ,心臓局所においても不均一な神経支配や両神経系の相互干渉が報告されている1,2).従来から用いられている電気的神経活動やカテコラミンspilloverなどの手法では心臓局所で同時に両神経系の活動をとらえることは難しく,交感・副交感神経系活動を含む心臓自律神経活動測定法の確立が望まれていた.われわれは,脳内神経伝達物質濃度測定に用いられているマイクロダイアリシス法を心臓に応用し,連続的に採取測定された透析液ノルエピネフリン・アセチルコリン濃度が心臓交感・副交感神経活動を反映しており,新しい心臓自律神経活動の測定法が病態解明や循環作動薬の評価に有用であることをすでに発表してきた3〜7).
本稿では,われわれが心臓マイクロダイアリシス法に用いるプローブの作製法を紹介し,実際に行っている動物モデルに対するプローブの挿入,試料の採取および測定の手順・手法ついて述べる.
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