Japanese
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Current Opinion
成人における先天性心疾患手術適応を中心に
Surgical Management in Adults with Congenital heart Disease
加藤木 利行
1
Toshiyuki Katogi
1
1慶應義塾大学医学部外科
1Department of Surgery, School of Medicine. Keio University
pp.385-388
発行日 2001年4月15日
Published Date 2001/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902275
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成人における先天性心疾患をめぐる最近1年間の話題
先天性心疾患に対する乳幼児期手術の成績の向上に伴い,術後生存例が飛躍的に増加しつつある.The Canadian Adult Congenital Heart net—work(CACH)によると,18歳以上の患者数がこの10年で3倍に増加し,一つの大きなclinicalentityとなっている.大血管転位症を単独でみても2008年には18歳以上の患者が50%を越えるだろうということである1).このように術後の生存期間が長くなってくると以前にはわからなかった問題も生じるようになった.早くからこの分野の対策に熱心だったトロントを中心とするカナダのCACHをはじめ,英国のGUCH(grown-upcongenital heart disease)など,英米ではこの急速に増加しつつある大きな患者群に対する全国的な対策が整備されつつある.
一方わが国では,小児科・心臓外科のいずれかが幾多の不都合をかかえながらfollow-upしているのが現状で,先天性心疾患に不慣れな内科医との連携が全く不十分なままとなっている.
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