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Current Opinion
頻脈性不整脈の治療—カテーテルアブレーションをめぐって
Recent Progress in Catheter Ablation
青沼 和隆
1
Kazutaka Aonuma
1
1横須賀共済病院循環器病センター内科
1Cardiovascular Center, Yokosuka Kyosai General Hospital
pp.843-847
発行日 2000年8月15日
Published Date 2000/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902146
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不整脈に対するカテーテルアブレーション治療をめぐる最近1年間の話題
各種の頻脈性不整脈に対するカテーテルアブレーション治療において,WPW症候群,房室結節リエントリー性頻拍,通常型心房粗動,心房頻拍などに対しては,至適通電部位の同定法が明確となり,現在では確立された治療法となっている.しかしながら,非通常型心房粗動や心房細動に対するカテーテルアブレーション治療,また基質心疾患を有した心室頻拍に対するカテーテルアブレーション治療はその限りではなく,学問的進歩を裏付けに今後確立されていくべき治療法であると考えられる.カテーテルアブレーション領域における最近のすぐれた論文の多くは,この二つの頻脈(心房細動・心室頻拍)についての知見を論述しているものが多数を占めている.
本稿では,最近1年間の論文の中で特にこの心房細動,基質心疾患を有する心室頻拍,そしてこれらの治療に対して大きな力となる可能性を有する新しいマッピングシステム,および頻拍の根治に対して貫壁性の焼灼層を作成するために開発された冷却システムを有する新たな高周波カテーテルアブレーションシステムなどの知見について紹介する.
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