特集 エキスパートに学ぶ 知っておきたい心電図診断のコツと落とし穴
不整脈
頻脈性不整脈
山根 禎一
1
1東京慈恵会医科大学循環器内科
pp.268-277
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200480
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Point
・頻脈性不整脈の心電図診断として,心房粗動,心房細動,心室頻拍にポイントを絞って解説した.
・心房粗動は房室伝導の善し悪しで心電図所見が大きく変わることに注意が必要である.特に2:1伝導や1:1伝導の心電図は誤診されやすい.
・心房細動の心電図では心房波が不規則に速く興奮していることを確認する必要がある.房室ブロックを伴ったり,副伝導路を有する場合などには特異な心電図所見を呈することがあることを念頭に置いておく必要がある.
・QRS波の幅広い頻拍においては,上室性か心室性かの判断が患者の治療と予後を大きく左右する.過去に報告されているアルゴリズムなどを用いて慎重に解析する必要がある.
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