Japanese
English
特集 酸化ストレスと心血管病態
酸化ストレスと高血圧
Oxidative Stress in the Pathogenesis of Hypertension
石田 隆史
1
,
松浦 秀夫
1
Takafumi Ishida
1
,
Hideo Matsuura
1
1広島大学医学部第一内科
1First Department of Internal Medicine, Hiroshima University School of Medicine
pp.801-806
発行日 2000年8月15日
Published Date 2000/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902140
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高血圧は心血管疾患の主要なリスクであるが,その発症のメカニズムは未だ十分に理解されていない.superoxide anionやH2O2などのreactiveoxigen species(以下ROS)は従来好中球,マクロファージなどの食細胞から産生されるものとして研究されてきたが,近年血管平滑筋細胞や内皮細胞などからも産生されることが明らかになってきた.さらにROSが血管平滑筋細胞の肥大や増殖,あるいは遺伝子発現に関与していることなども報告され,心血管疾患における酸化ストレスの重要性が徐々に注目されつつある1).
本稿では,外的刺激として,および細胞内シグナル伝達分子としてのROSを基礎的実験を中心に概説し,さらに高血圧におけるROSの意義を臨床データを基に考察する.
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