特集 早産と妊娠高血圧腎症:病因・病態生理-私はこうみる
妊娠高血圧腎症 酸化ストレスからみた妊娠高血圧腎症の病態
松原 圭一
1
1愛媛大学 大学院医学系研究科地域小児・周産期学講座
キーワード:
活性酸素
,
抗酸化剤
,
子かん前症
,
酸化ストレス
,
活性窒素
,
栄養膜合胞体層
Keyword:
Antioxidants
,
Reactive Oxygen Species
,
Oxidative Stress
,
Pre-Eclampsia
,
Reactive Nitrogen Species
pp.169-175
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022083866
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妊娠初期における胎盤循環が低酸素から高酸素状態に移行する際、活性酸素が増加し胎盤内で血管新生などを促進するが、妊娠高血圧腎症では母児間免疫寛容の破綻に伴い炎症反応が亢進し、らせん動脈のリモデリング障害から胎盤循環の低酸素状態が持続するため多量の活性酸素が放出され胎盤や全身の組織が障害されている。活性酸素と抗酸化物質のバランス(酸化ストレス)は妊娠高血圧腎症の病態形成において重要であると考えられる。
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