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特集 血管新生と臨床医学
LaserによるTransmyocardial Revascularization
Transmyocardial Laser Revascularization
西田 博
1
,
冨澤 康子
1
,
遠藤 真弘
1
,
小柳 仁
1
Hiroshi Nishida
1
,
Yasuko Tomisawa
1
,
Masahiro Endo
1
,
Hitoshi Koyanagi
1
1東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器外科
1Department of Cardiovascular Surgery, The Heart Institute of Japan, Tokyo Women's Medical University
pp.455-463
発行日 1999年5月15日
Published Date 1999/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901892
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はじめに
レーザーを用いた心筋内血管新生術(Trans—myocardial Laser Revascularization:TMLR,TMR)は,1998年8月に米国FDAが炭酸ガスレーザーであるHeart laser(米国PLC社製)を用いた第III相試験である内科治療との前向きの無作為割付臨床試験の結果からCABGもPTCAも不可能な重症虚血性心疾患症例の狭心症を有意に改善し,心事故なしでの生存率を大幅に改善させるとしてその臨床使用を認可している.本邦でも1997年3月より同レーザーの臨床治験が18施設が参加し開始され非常に良好な治療成績が明らかとなりつつある.
TMLRはいまだその作用機序,効果のメカニズムに関しては完全に解明されてはいないものの,内外で広範な臨床使用の場での評価のステージに入った,現在のところ唯一の“血管新生療法(手段)”である.
本稿では,TMLRの位置づけ,効果に関する考察,各種レーザー装置の実際,米国FDA試験の概要,本邦の治験の中間集計結果などについて論じたい.
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