Japanese
English
Bedside Teaching
β2刺激薬の意義と安全性
The Meaning and Safety of β2 Stimulant use for Asthmatic Treatment
國分 二三男
1
,
足立 満
1
Fumio Kokubu
1
,
Mitsuru Adachi
1
1昭和大学医学部第一内科
1First Department of Internal Medicine, Showa University School of Medicine
pp.373-377
発行日 1999年4月15日
Published Date 1999/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901880
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はじめに
近年における気管支喘息に対する基礎ならびに臨床的研究の結果,気管支喘息の基本的病態は気道のアレルギー炎症であることが判明している.ゆえにその治療の根幹は抗炎症療法であり,そのなかでも特に吸入ステロイド薬の役割は重要である.しかしながら,吸入ステロイド薬のみでは十分なコントロールが得られない場合がある.それは喘息が気道炎症に基づく気道過敏性ならびに気流制限による喘鳴,呼吸困難などの症状発現という経過のなかで気道平滑筋収縮という直接的に気流制限を惹起する因子が関与するためである.気道平滑筋収縮による気流制限は当然のことながら抗炎症薬では改善されず,β2刺激薬などの気管支拡張薬が必要である.
本稿においてはβ2刺激薬の喘息長期管理における位置付けを中心に,その意義と安全性につき臨床的考察を中心に述べる.
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