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Current Opinion
抗アレルギー薬をめぐる最近の話題と展望
Recent Investigations for Anti-allergic Drug
久賀 秀樹
1
,
國分 二三男
1
,
足立 満
1
Hideki Kuga
1
,
Fumio Kokubu
1
,
Mitsuru Adachi
1
1昭和大学医学部第一内科
1First Department of Internal Medicine, University of Showa, School of Medicine
pp.497-501
発行日 2000年5月15日
Published Date 2000/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902093
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■抗アレルギー薬をめぐる最近1年間の話題
近年のアレルギー学の研究の進歩はめざましく,アレルギー性疾患の本態は,好酸球性アレルギー炎症であることが明らかにされつつある.抗アレルギー薬という言葉は欧米でも使われてはいるが,その定義についての基本的なコンセンサスは成立していないのが現状である.本邦において最近では気管支喘息のコントローラーとして位置づけられ,喘息治療のなかで一定の役割を担っている.
わが国の抗アレルギー薬は欧米から導入されたクロモグリク酸ナトリウム(DSCG)が最初である.DSCGが,マスト細胞からのケミカルメディエーターの遊離を抑制することが証明されてから,アレルギー性鼻炎,アレルギー性結膜炎,食物アレルギーによるアトピー性皮膚炎にと適応が拡大されるなど,気管支喘息のみならず,いわゆる「抗アレルギー薬」として幅広く使用されるようになっている.それ以降,現在ではさまざまな種類の抗アレルギー薬が臨床の場で用いられるようになっており,その臨床効果について数々の検討がなされている.
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