Japanese
English
Bedside Teaching
ここまで進歩した低侵襲心臓手術
Minimally Invasive Cardiac Surgery:MICS
四津 良平
1
Ryohei Yozu
1
1慶應義塾大学医学部外科
1Department of Surgery, School of Medicine, Keio University
pp.273-282
発行日 1999年3月15日
Published Date 1999/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901864
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はじめに
現在,外科手術の分野において,患者に優しく,侵襲が少なく,術後の回復の早い手術が行われるようになってきた.特に近年の内視鏡を使った手術の発達には目を見張るものがある.胸腔,腹腔に限らず,最近では頭蓋内にまで内視鏡を使った手術が行われるようになった.
今回のBedside Teachingでは,われわれが積極的に行っている低侵襲心臓手術,MinimallyInvasive Cardiac Surgery“MICS”について解説する1〜25).最適なアプローチで行われたMICSは,患者の精神的な満足感を含めたQOLの向上と迅速な社会復帰を促進し,それにより入院期間の短縮,病院ベットの効率的運用,医療費の削減が図られ,医療経済にも貢献する新しいアプローチである.今後MICSにおける工学的支援が数多く開発され,より広く低侵襲の心臓手術が行われ,徐々にMICSがより標準化して行くことが期待される.
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