Japanese
English
Bedside Teaching
レジデントに必要な救命処置:ACLS
Advanced Cardiac Life Support
堀 進悟
1
Shingo Hori
1
1慶應義塾大学医学部救急部
1Department of Emergency Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.899-905
発行日 1998年9月15日
Published Date 1998/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901760
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はじめに
編集部より戴いた本稿のタイトルは「生命維持装置」であった.しかし,理想的な生命維持装置は現在に至るまで存在せず,また慢性期の生命維持には現代ではむしろ批判的な意見すらもある1).さらに歴史的変遷を考慮すれば,生命維持に要する個々の装置よりも,その統合ソフトであるAdvanced Cardiac Life Support(ACLS)にこそ,現代の「ライフサポート」としての価値があると考えた.欧米ではACLSは全医療従事者に履修が求められるが,本邦の医学教育(卒前教育)にはACLSは取り入れられず,しかも個々の要素が断片化されて教育されるので,救命処置の実施にあたり幾つかの誤解を生じている.すなわち分かっているつもりでも実行できない医師が多い.そこで,ACLSの成立にいたる歴史的背景を述べるとともに,本邦の混乱の現状をもまじえて,その一部に過ぎないがACLSの要点の解説を試みた.
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