Japanese
English
特集 心肺疾患における抗血栓療法
心機能低下例での抗血栓療法の適応と実際
Antithrombotic Therapy in Case of Impaired LV Function
松田 千絵子
1
,
和泉 徹
1
Chieko Matsuda
1
,
Tohru Izumi
1
1北里大学医学部内科
1Department of Internal Medicine, School of Medicine Kitasato University
pp.751-757
発行日 1998年8月15日
Published Date 1998/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901738
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
血液は常に流動性を維持し,心・血管腔内に存在する.健常状態では決して腔内では固まらない.しかし,血管内皮での抗血栓性が一度失われると,血小板の動員が始まり凝血過程を経て血栓が形成される.心機能が低下した心・血管腔内では血栓形成が病的に生じやすく,それを原因とする塞栓症を惹起する.これは有力な予後支配因子であり,心筋梗塞や拡張型心筋症ではその予防策が大きな課題となっている.
ここでは具体例を提示しながら,心機能低下例での血栓形成の病態,診断や治療について述べる.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.