Japanese
English
綜説
慢性細気管支炎—各種肺疾患における細気管支の組織像
Chronic bronchiolitis
川上 雅彦
1
Masahiko Kawakami
1
1東京女子医科大学第一内科
1The 1st Department of Internal Medicine, Tokyo Women's Medical College
pp.102-108
発行日 1990年2月15日
Published Date 1990/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900091
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気道は直接ガス交換に関与しないconducting zone,これを行うgas exchanging zone(肺胞道,肺胞嚢)および両者の性格をもつtransitional zone(呼吸細気管支)に分けられる。conducting zoneについてみると上皮組織は中枢部と末梢部ではその構成が異なるし,また気管支腺や杯細胞は末梢部で消失し,線維軟骨層の発達も末梢ほど悪く,壁も薄い。
このように中枢部と末梢部では気道の組織像が異なるが,さらに内径約2mm以下の気道は軟骨を持たず,一般にこれが中枢部と末梢部気道を分ける目安とされ,軟骨を持たない非呼吸細気管支は膜性細気管支(MB)と呼ばれる。通常細気管支といえばMBおよび呼吸細気管支(RB)を指す。一方,small airway(SA)は径約2mm以下の気道を指す1)。細気管支とSAは,したがって解剖学的にほぼ同一のものとして扱われているといえる。
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