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Bedside Teaching
ESUS(embolic strokes of undetermined source)
ESUS(embolic strokes of undetermined source)
棚橋 紀夫
1
Norio Tanahashi
1
1埼玉医科大学国際医療センター神経内科
1Department of Neurology, Saitama International Medical Center, Saitama Medical University
pp.1122-1128
発行日 2016年11月15日
Published Date 2016/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404206069
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はじめに
脳梗塞の臨床病型は,NINDS分類,TOAST分類などが用いられているが,原因不明(cryptogenic ischemic stroke:潜因性脳梗塞)が約25%くらい存在するといわれている.画像診断の進歩,脳梗塞の病態生理の解明とともに,潜因性脳梗塞の再評価が急務となった.2014年にCryptogenic Stroke/ESUS Working GroupからESUS(embolic stroke of undetermined source)の臨床的概念が発表された1).今まで潜因性脳梗塞の再発予防に関しての抗血栓療法についてはほとんど言及されておらず,最近のガイドラインでは非心原性脳梗塞に対しては抗血小板療法が推奨されている2,3).ESUSは,塞栓を想定しておりその再発予防に抗凝固薬が有用である可能性が高いことから抗凝固薬と抗血小板薬の効果を比較する臨床試験も開始されている.本稿では,新しく提唱されたESUSについて解説する.
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