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Bedside Teaching
生体吸収性スキャフォールド
Current Data of Bioresorbable Scaffold
興野 寛幸
1
,
上妻 謙
1
Hiroyuki Kyono
1
,
Ken Kouzuma
1
1帝京大学医学部附属病院循環器内科
1Division of Cardiology, Teikyo University School of Medicine
pp.255-262
発行日 2015年3月15日
Published Date 2015/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205663
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生体吸収性スキャフォールド登場に至る背景
1977年に,Dr. Gruntigが初めて経皮的冠動脈形成術を施行して以来,1980年代はバルーンによる血管形成術(plain old balloon angioplasty;POBA)の黎明期であった.この治療は従来の冠動脈バイパス術(coronary artery bypass graft;CABG)と比較し,患者への侵襲が非常に低いという大きなメリットがあった一方で,急性期の冠閉塞とそれに伴う緊急バイパス術への移行という問題点や,遠隔期の再狭窄といった問題を抱えていた.
それを改善すべく,1990年代になってベアメタルステント(bare metal stent;BMS)が登場した.これにより急性期の冠閉塞は激減し,初期成績は大きく向上したが,一方で遠隔期の再狭窄は(POBAよりは改善したものの),依然,大きな問題として残った.
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