Japanese
English
Bedside Teaching
細菌性ショック
Septic shock
石山 賢
1
,
渡辺 千之
1
,
山田 省一
1
,
堀井 均
1
,
細井 睦美
1
,
森岡 恭彦
2
Masaru Ishiyama
1
,
Chiyuki Watanabe
1
,
Shoichi Yamada
1
,
Hitoshi Horii
1
,
Mutsumi Hosoi
1
,
Yasuhiko Morioka
2
1自衛隊中央病院外科
2東京大学医学部第一外科
1Department of Surgery, Self Defence Forces Central Hospital
2The 1st Department of Surgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.167-172
発行日 1989年2月15日
Published Date 1989/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205421
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
細菌性ショック(septic shock, bacterial shock)とは,重症の細菌感染症に伴うショックをいう。
細菌感染がショックを起こす機序は単一ではなく,感染症の経過中に起てるさまざまな現象が機序として関与しショック病像を作り上げる。すなわちhypovolemia,心機能不全,血管運動失調といった循環不全の原因が輻輳しているために,細菌性ショックの病態生理もまた単純ではない。循環生理の面からもいくつかのパターンに分ける試み1)があるほどである。しかし最も重要なことは,さらにその上に細菌の毒性因子2)が悪化要因として関係するために難治であり,これに対する治療なしには救命し得ないてとである。毒性の源の第一はグラム陰性菌細胞壁毒素endotoxin (Et)と考えられるが,動物に精製したEtを注射して得られる実験的Etショックと臨床で遭遇する細菌性ショックとは必ずしも同じではない。
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.