Japanese
English
解説
心拡張能とその臨床的意義
Clinical interpretation of left ventricular diastolic properties
芹澤 剛
1
,
望月 孝俊
1
Takashi Serizawa
1
,
Takatoshi Mochizuki
1
1東京大学医学部第2内科
1The Second Department of Internal Medicine, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.1299-1307
発行日 1988年12月15日
Published Date 1988/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205377
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
心臓に拡張障害が生じた場合,心室にたいする流入抵抗が上昇してその結果上流圧の上昇(うっ血)と,拍出すべき血液流入の減少による低心拍出量が起こることは直観的に理解できるが,それでは,拡張障害とは何か,それを起こす病態は何か,また,拡張障害によって実際にうっ血性心不全となる病気とは何か,ということになると混乱してくるものと思われる。
本稿では,左室流入機序を概説して,これを障害する因子が必ずしも左室の機能障害または,左室心筋の機能障害によらない場合があることを示すとともに,これら異常を評価する方法,異常の出現機序についても論を進めたい。
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.