Japanese
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特集 呼吸器疾患の自然歴
サルコイドーシスの自然歴
Natural history of sarcoidosis
池田 東吾
1
,
䑓丸 尚子
1
,
重松 信昭
1
,
上川路 信博
2
Togo Ikeda
1
,
Naoko Daimaru
1
,
Nobuaki Shigematsu
1
,
Nobuhiro Kamikawaji
2
1九州大学医学部胸部疾患研究施設
2九州大学生体防御医学研究所遺伝学部門
1Research Institute for Diseases of the Chest, Faculty of Medicine, Kyushu University
2Division of Genetics, Medical Institute of Bioregulation, Kyushu University
pp.949-953
発行日 1988年9月15日
Published Date 1988/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205320
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はじめに
サルコイドーシスは1869年に皮膚疾患として最初に発見され,その後全身の種々の臓器,組織を侵す疾病であることが明らかになった。まだその病因は不明であるが(私達の病因論は別報1,2)を参照されたい),疫学や自然歴については数多くの知見が蓄積されてきている。サルコイドーシスは人種や地域により罹患率や臨床像に差があることが知られており,海外の報告にみられる人種差や地域差と比較しながら日本人のサルコイドーシスの自然歴を知る必要がある。
当教室では昭和31年に最初の症例を経験して以来,57年まで経年的に初診症例数が増加した3)。最近3年間の平均年間初診者数は26例である。本稿では62年末までの当教室における外国籍症例2例を除いた323例の経験をもとに,サルコイドーシスの自然歴について考察する。
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