Japanese
English
装置と方法
67Ga-フィブリノーゲンによる心大血管系における血栓の検出
Detection of cardiac and arterial thrombi by 67Ga-DFO-fibrinogen scintigraphy
西村 恒彦
1
,
木原 浩一
1
,
下永田 剛
1
,
植原 敏勇
1
,
林田 孝平
1
,
林 真
1
,
岡 尚嗣
1
,
松尾 汎
2
,
朴 永大
2
,
鬼頭 義次
3
Tsunehiko Nishimura
1
,
Koichi Kihara
1
,
TsuyQshi Shimonagata
1
,
Toshiisa Uehara
1
,
Kohei Hayashida
1
,
Makoto Hayashi
1
,
Hisashi Oka
1
,
Hiroshi Matsuo
2
,
Yung-Dae Park
2
,
Yoshitsugu Kitoh
3
1国立循環器病センター放診部
2国立循環器病センター内科
3国立循環器病センター外科
1Department of Radiology, National Cardiovascular Center
2Department of Cardiology, National Cardiovascular Center
3Department of Surgery, National Cardiovascular Center
pp.859-864
発行日 1988年8月15日
Published Date 1988/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205304
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フィブリノーゲンをガンマ線で標識し,血栓症の診断を行う方法は125I,131I-fibrinogenが用いられていた1〜2)しかし,イメージングは必ずしも良好でなく汎用されていない。一方Thakurら3)は脂溶性キレートである111In-oxineを用いて血小板を高率に標識できることを見いだした。本法は,血栓表面への血小板付着状態が観察でき,血栓の検出およびその活動性の判定に有用なことが報告されている4〜6)。しかし,血小板を無菌的に分離かつ輸注するため,標識操作が繁雑で特定の施設で研究的に行われているのが現状である。
一方,67Ga-フィブリノーゲンは,デフェロキサミン(DFO)をbifunctional chelating agentとして用いることにより111In-oxine標識血小板のように繁雑な操作がなく,フィブリノーゲンの生理的活性を損なうことなく標識されており,静注するのみで,活動的な血栓の描出が可能である7,8)。各種心大血管系における血栓の検出に本剤を応用,各種画像診断法と対比して,本法の有用性について検討した。
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