Japanese
English
Bedside Teaching
ST reciprocal changeの基礎と臨床
Theoretical bases and clinical aspects of ST reciprocal changes
林 博史
1
Hiroshi Hayashi
1
1名古屋大学医学部第一内科
1First Department of Internal Medicine, Nagoya University School of Medicine
pp.847-858
発行日 1988年8月15日
Published Date 1988/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205303
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心筋の虚血傷害は,心電図ST間部に鋭敏に反映され,心筋梗塞,狭心症の心電図診断に簡便かつ有用な指標としてST上昇あるいはST低下の占める位置づけはきわめて重要である。ST偏位に関する理論的考察はおびただしい数に上り,その機序はほぼ解明された感がある。しかし,急性心筋梗塞において,特徴的なST上昇と同時に観察されるST低下の成因についての理解は十分でない。
つまり,ST上昇部位から推測される梗塞部位に対する対側誘導(下壁梗塞の場合のI,aVL,V1-6,前壁梗塞の場合のII,III,aVF,後壁梗塞の場合のV3R,V1-V3など)でST低下がみられた場合,その臨床的意義についての疑問が必ずしも解明されていない。
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