Japanese
English
装置と方法
マイクロコンピュータを利用した遅延心室電位検出装置の開発
Development of microcomputer system for analysis of late ventricular potential
山内 一信
1
,
鈴木 正之
1
,
後藤 直
1
,
加藤 林也
1
,
外畑 巌
1
,
北川 信之
2
Kazunobu Yamauchi
1
,
Masayuki Suzuki
1
,
Tadashi Goto
1
,
Rinya Kato
1
,
Iwao Sotobata
1
,
Nobuyuki Kitagawa
2
1名古屋大学医学部第一内科
2フクダ電子
1First Department of Internal Medicine, Nagoya University School
2Fukuda Denshi
pp.971-976
発行日 1987年9月15日
Published Date 1987/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205120
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
心電図QRS波終末部にみられる遅延心室電位(lateventricular potentials)は心室頻拍を有する心疾患症例の多くにみられるため,心室頻拍発生機序との関連性が注目されている1-14)が,遅延心室電位は数μV〜20μVの低電位差信号であり,通常の体表面心電図では観察できない。近年欧米においてはこの低電位差信号を描出するために加算平均法を利用した遅延電位記録装置がいくつか製作され1,2,9,12),多くの臨床研究に利用されつつある。本邦ではいわゆる加算器を用いて行われているが,この方法では雑音や心室期外収縮の混入が避けられず,加算心拍数は400〜2,000心拍と多くなり,さらに濾波に伴って,遅延電位検出に最も障害となるringing現象の出現する可能性も考えられる22)。本研究では市販のマイクロコンピュータを利用し,加算の精度を高め,かつringing現象除去が可能で150から20OQRSの加算数により遅延心室電位の検出・分析可能な装置を作成したので報告する。
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.