Japanese
English
綜説
下壁梗塞に伴った徐脈性不整脈のメカニズム
Mechanism of bradyarrhythmia associated with inferior myocardial infarction
早崎 和也
1
,
松田 宏史
1
Kazuya Hayasaki
1
,
Hiroshi Matsuda
1
1済生会熊本病院循環器科
1Division of Cardiology, Saiseikai Kumamoto Hospital
pp.1191-1201
発行日 1985年10月15日
Published Date 1985/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204752
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はじめに
下壁梗塞にみられる徐脈性不整脈の特徴は広く知られているところであるが,梗塞発症極早期のものについての病態や機序についての報告は極めて少ない。発症直後から数時間は迷走神経反射が大きく関与し,これにより致死的となった例も時には経験するところであるが,これらの徐脈性不整脈の臨床的検討は殆どなされておらず,時間経過として迷走神経反射がどこまで関与するのか,洞房結節,あるいは房室結節の直接障害がいつ顔を出してくるのか不明の点が多い。本稿では,数多くの報告がある下壁梗塞の徐脈性不整脈の頻度的なものは比較的簡単にとどめ,自律神経反射との関連を含めてその発生機序をほり下げてみたい。
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