Japanese
English
綜説
動脈硬化のinitiation
Initiation of arteriosclerosis
坂田 則行
1
,
城下 尚
2
,
吉田 洋二
3
Noriyuki Sakata
1
,
Takashi Johshita
2
,
Yoji Yoshida
3
1群馬大学医学部第2病理
2群馬大学中央険査部病理
3山梨医科大学第1病理
1Department of Pathology II, School of Medicine, Gunma University
2Department of Clinical Laboratory, Gunma University
3Department of Pathology I, Yamanashi Medical University
pp.1003-1012
発行日 1984年10月15日
Published Date 1984/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204522
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動脈硬化とは,動脈壁の肥厚,硬化,改築を示す動脈病変の総称である。その成り立ちに関しては,従来,血漿浸潤説1),血栓説2),脂肪説3),ムコ多糖説4)など幾多の学説が提唱されていたが,最近,本症を動脈壁傷害に対する組織反応として理解するようになった。この20年の間に細胞培養学的研究法が著しく進歩し,分子レベルでの研究が盛んに行われるようになり,動脈硬化のinitiation,progression,regressionの機序が飛躍的に明らかにされた。本稿では,動脈硬化のinitiationに焦点をしぼり,その機構と関連する因子について概説したい。
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