特集 カテコールアミン
心筋症の病態における心筋カテコラミンの役割—生検心筋の検討
河合 忠一
1
,
由井 芳樹
1
,
星野 恒雄
1
,
篠山 重威
1
,
若林 章
1
1京都大学医学部第3内科
pp.1177-1180
発行日 1983年11月15日
Published Date 1983/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204331
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1964年Pearse1)は閉塞性肥大型心筋症患者の術中に採取した左室流出路心筋にノルアドレナリンの増加を認めノルアドレノーシスという名称を提唱したが,この所見はその後必らずしも再確認されていない。一方拡張型心筋症については,手術適応がないため.心筋標本が得られず,従って心筋ノルアドレナリン含量に関しては何もわかっていない。
われわれは高速液体クロマトグラフィーによる高感度血漿および心筋ノルエピネフリン,エピネフリン測定法の開発2〜4)に成功,この方法を用いて拡張型ならびに肥大型心筋症患者の生検心筋についてカテコラミン濃度を測定し,左室心筋全体のノルエピネフリン含有量を求めた。対照としては非心筋症心疾患患者の心筋生検試料を用いた。
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