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心エコー法の発達は心臓のさまざまな部位の検索を可能とし,心機能の評価にも重要な役割を果たすようになった。しかし従来の心エコー法には胸骨・肋骨・肺組織等との解剖学的関係から検出できる部位にある程度の制限があることも事実である。また慢性肺疾患・高齢・肥満等の患者では"超音波の窓echowindow"は限られており,正確に広く心臓を観察することが困難な例に遭遇することもよく経験される。我々はこの問題を解決する為に食道内心エコー法を開発し,臨床的に応用してきた1〜11)。特に,両心房径の経時的変化を同時に観察するためには,従来の前胸壁からのビーム投入ではその記録に困難なことが多いということに着目し,食道内心エコー法により左房後壁—心房中隔—右房前壁に対してほぼ直角に超音波ビームを投入し,両心房エコー図の記録を試みた。両心房動態を経時的に観察することは,心房負荷をきたす疾患の診断あるいは,心疾患時の心房レベルでの血行動態の変化を評価するのに有用と考えられるが,今回は本法を用い,健常者の両心房動態について検討を加えたので報告する。
Conventional echocardiography has become an important diagnostic tool, but its usefulness is limited in patients with emphysema, obesity and the old patients. Esophageal echocardiography is a useful procedure to obtain cardiac echograms without an interference from the lung tissue and bones. In this study esophageal echocardiography was performed to evaluate the dynamics of both atria in 9 normal subjects, which has not been analyzed in detail by conventional echocardiography.
The following results were obtained,
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