Japanese
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Bedside Teaching
運動負荷心電図試験偽陽性反応の意義
Clinical significance of false positive exercise test
杉本 恒明
1
,
神保 正樹
1
Tsuneaki Sugimoto
1
,
Masaki Jimbo
1
1富山医科薬科大学内科
1Dept. of Int.Med., Toyama Medical and Pharmaceutical University
pp.1233-1239
発行日 1982年12月15日
Published Date 1982/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204131
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I.運動負荷心電図試験偽陽性の意義
運動負荷心電図試験において偽陽性と判定されるのは,試験時に陽性の診断基準をみたすような心電図変化をえながら,冠動脈撮影上,有意な狭窄像を認めない場合である。
このような偽陽性成績が問題となるのは,第1に,冠動脈狭窄の存在を知るための検査法としての運動負荷心電図試験の限界を意味するからであり,第2に,冠動脈狭窄がない状態でこのような心電図変化を生じる機序とその臨床的意義について,興味ある疑問を提起するものであるからである。第1の視点からは偽陽性率を小さくするべく,判定に心電図所見以外の因子を加味したり,あるいは心電図上の陽性診断基準をきびしくしたりすることが試みられている。
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