Japanese
English
綜説
動脈管開存症の薬物治療
Pharmacological Contraction of the Ductus Arteriosus
門間 和夫
1
Kazuo Momma
1
1東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所小児科
1Department of Pediatric Cardiology, The Heart Institute, Tokyo Women's Medical College
pp.1026-1034
発行日 1981年10月15日
Published Date 1981/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203853
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動脈管は胎生期に主肺動脈と下行大動脈を接続して太く開存している1〜5)筋性動脈6〜8)であり,出生後肺呼吸開始とともに速かに収縮し,ヒトでは10〜15時間で機能的に閉鎖する。出生後の動脈管の収縮・閉鎖が肺呼吸開始による動脈血PO2上昇によることは1940年前後の研究により明らかにされ3),その後の研究は酸素分圧上昇の動脈管収縮機序,そのmediatorの解明,自律神経系の関与についてなされていたが1〜5),1972年以後はプロスタグランディン(PG)の胎生期動脈管拡張作用が解明され,同時にその生成阻害剤による動脈管収縮・閉鎖が実験動物で確認され,更に臨床応用されるに至った。
ここでは動脈管の薬理学的収縮の基礎と臨床について最近の研究成績を整理し,私達の成績を交えてまとめた。なお1970年までの動脈管収縮に関する研究成績は詳しい綜説1〜5)を参照されたい。
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