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近年,諸疾患の病態生理にプロスタグランジン(PG)の役割が注目されている。しかし生体試料中のPGの測定には多くの困難な問題が残されているため,生体中でのその役割が明らかになっていないことが少なくない。そのためPGの尿中代謝産物を測定することによって生体におけるその役割を推測しようとする試みがなされてきている。
GranstromとSamuelsson1,2)は,モルモットに3H—PGF2αを皮下注射し,6〜12時間で尿中にその35%,48〜120時間で尿中にその45%が回収され,その主たる代謝産物の構造は,5α,7α—dihydroxy−11—ketotetra—nor-prosta−1,16—dioic acidとそのδ—lactoneであることを見出した。彼らはまた,2人の女性に3H-PGF2αを静脈注射し,8時間で集めた尿中にその20%が回収され,さらに10例の女性に3H-PGF2αを静脈注射し,尿中に回収された主たる代謝産物がモルモットで得られたものと同一であることを見出している。
Radioimmunoassays of 5α, 7α-dihydroxy-11-ketoteranorprostal-1, 16-dioic acid, main urinary metabolite of PGF (PGF-MUM) were carried out for 91 patients with several pulmonary dis-eases.
The mean value and standard deviation of 24 hours excretion of PGF-MUM was 9.46±4.98 μg/day in bronchial asthma (n=9), 12.82±6.84 in chronic bronchitis (11), 8.96±5.04 in pulmo-nary emphysema (23), 33.92±41.16 in pulmonary fibrosis (22), 16.63±7.56 in hypersensitivity pneumonitis (6), 13.83±7.56 in pulmonary cancer (20), and 18.36±9.11 in normal persons (12).
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