Japanese
English
研究
組織ガスからみた過呼吸
Physiological Consideration of Hyperventilation based on Tissue Gas Tension
青木 彰
1
,
西島 博之
1
,
橋本 和子
1
,
多淵 八千代
1
,
木下 修
1
,
石田 博厚
1
Akira Aoki
1
,
Hiroyuki Nishijima
1
,
Kazuko Hashimoto
1
,
Yachiyo Tabuchi
1
,
Osamu Kinoshita
1
,
Hiroatsu Ishida
1
1兵庫医科大学麻酔科
1Department of Anesthesiology, Hyogo College of Medicine
pp.631-637
発行日 1980年6月15日
Published Date 1980/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203583
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従来,過呼吸(hyperventilation)は,低換気(hypo—ventilation)と比較し,患者に与える影響は少なく罪が軽いとされてきた。特に麻酔中,人工呼吸下では高流量下での換気,炭酸ガス吸収装置および筋他緩剤の使用によりhypocapniaをきたしていることが多い。しかし最近,hypocapnia自体が不整脈をきたしやすくするという報告,軽度のhyperoxia,呼吸性アルカローシス,低K+血漿,脳血流の低下等が報告されている1,6)。今回我我は皮下組織ガス分圧を長期にわたって測定し,呼吸不全および開心術後患者の呼吸,循環管理の指標としていたところ,過呼吸によるhypocapniaが酸素運搬において不利で効率が悪い事実が明らかになった。さらに術後,過呼吸によりtetanyにいたった症例,突然の間代性ケイレン発作をきたした症例,それぞれにおける組織ガス分圧の変化の相違点も記録されたので,若干の検討を加え報告する。
Tissue gas tension was measured at the time of hyperventilation and its syndrome.
The results obtained were as follows.
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