名著案内
—Paul wood's—Diseases of the heart and circulation(Third Edition)
中村 芳郎
1
1慶応義塾大学・内科
pp.446
発行日 1978年5月15日
Published Date 1978/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203194
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医学書が年月を経るにつれて改訂されないかぎりup to dateの知識の源とならなくなるのはやむをえない。特に教科書ということになると,その記載はその時代のstandardでなければならないので,出版年代においては名著であっても,後年はその本来の性格を満たし続けられない。短い間隔で改訂され続けている教科書,心臓病の本とすればHurstのThe Heartが名著ということになろう。
Paul Wood's Diseases of the heart and circulationは,第3版はすでにWoodの死後に出版されたもので,rivised and enlarged by his Friends and Colleaguesと記されている。3版の序の中に,この改訂の1/3はWood自身が,完了していたことも述べられている。そして,Woodが作ろうとしていた教科書に近いものにする努力が払われたこともわかる。しかしこの本も1968年の発行であるからすでに10年の年月を経て,最近の進歩,特にcoronary arteriography,aorto-coronarybypass surgeryなどに関する記載が全く無いか,または不足していることはやむをえない。
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