呼と循ゼミナール
呼吸管理のモニターの進歩
岡田 和夫
1
1帝京大学麻酔科
pp.924
発行日 1977年10月15日
Published Date 1977/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203115
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呼吸管理のパラメーターとしては一回換気量,呼吸数をチェックし,血液ガスを時間をおいて測定し気管内圧測定とにより換気力学パラメーターのコンプライアンス,換気効率パラメーターのVD/VT比,A-aDo2,Qs/QTを計算で求めるのが精一杯であった。最近臨床に立脚してアメリカとスエーデンでこれをより簡易に,より精密に測定しようとする試みが発表された。
サンフランシスコのDr. Osbornはコンピューターをこの面に導入し人工呼吸のシステム化をはかってきた人であるが,これをひとまとめにした簡易なmobilecartを作成した。これをRespiratory Intensive Care Monitor, Model 142と呼んでいるがガスO2, CO2濃度を,夫々fuel cell O2 analyzer,赤外線分析器でモニターしながら換気量をpneumotachometerから求め,気道内圧を同時測定しXYコーダー上に呼吸管理上必要最少限のモニターとして吸気相のpressure-volume曲線(コンプライアンス測定),呼気相のflow-volume曲線を同時に画き観察できるようにした。これには呼吸管理上のモニターを一台で集約して観察できる利点がある。
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