巻頭言
重症患者管理と病院運営
青地 修
1
,
斎藤 十六
2
,
郡司 篤晃
3
,
久田 澄夫
4
,
堀 原一
3
,
尾本 良三
5
,
村松 準
2
,
杉下 靖郎
6
,
二宮 石雄
7
1名古屋市立大学医学部麻酔科
2北里大
3東京女子医大
4名古屋保健衛生大
5三井記念病院
6東京大
7広島大
pp.99
発行日 1974年2月15日
Published Date 1974/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202585
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- 文献概要
現在の医学の進歩のレベルで充分に救命しうる患者の範囲と数はまだまだ多いと推測される。過去数年間に世界的規模でICU-CCUも含めて—が発展してきて日本でもICUと名付けた施設を保有している病院は300に迫ろうとしている。しかしその実状はむしろ寒心に堪えないほど無理と弱体が目立つ。大きく分けると,①非常に良く運営されているが一般病棟との格差が大き過ぎて病院全体として均衡を失っているもの,②一応の設備があるがほとんど名目だけで運営の実があがっていないものの2種類であって,前者はきわめて少数で,後者が大部分である。
その理由は残念ながら基本的には日本の医療制度にあり,また現実的には病院運営の非近代性にあるといっても過言ではない。過去5ヵ年にわたるICU運営の経験から問題点をあげてみたい。
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