Japanese
English
装置と方法
アナログ演算の応用(Ⅰ)概論と微分
Applications of Analog Computation Technique(Ⅰ)Introduction and Differentiation
沖野 遥
1
Haruka Okino
1
1北海道大学応用電気研究所メディカルトランスデューサ部門
1Medical Transducer Division, Institute of Applied Electricity, Hokkaido University
pp.823-827
発行日 1971年10月15日
Published Date 1971/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202312
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Ⅰ.アナログ演算
ここ数年来心機能を判定する情報の一つとして内圧の時間微分dP/dt,や,血流計による心拍出曲線から心拍出量を求めたり,最高流速や流れの加速度を求めたり,さらに血圧波と血流波を連続乗算してpowerを,powerを積分してworkを求めたりすることが普及してきた。このような分析法を用いるようになってきた理由には色々あろうが,要するにもとの圧,流量,張力,外径,長さ,等の記録が脈動アナログ波形であるために,この波形から何を有益な情報として抽出すればよいかということになろう。そこで経時的に連続しながらその大きさが変化するある情報x(t)があるとすると,この記録をみるとまずその振幅の大小,波形,操返しの周期性や発生頻度等を探すことになる。そして探した結果をどのような形で表現記載するかが次の問題になる。x(t)の最大最小振幅の2値を数値表示しただけでは経時的波形変化は表現できないが,時間平均(いわゆるmean value,x)も同時に示すと,
(式省略)
同じ最大最小値の時xが最小値に近ければx(t)の波形は底辺が広く上にとんがった波形だろうということは想像できても最大値がどの時相にあるかは判らない。そこで連続波形の中からその特徴を抽出することを考えねばならない。この特徴抽出を自動的に連続して行なうにはアナログ演算法を用いるのが手軽るで便利である。
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