Japanese
English
ジュニアコース
心内圧曲線
Pressure Pulses of the Cardiovascular System
町井 潔
1
Kiyoshi Machii
1
1東京大学医学部第1内科学教室
11st Department of Internal Medicine, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.425-434
発行日 1970年5月15日
Published Date 1970/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202145
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はじめに
各種疾患における心内圧曲線についての新しい知見は,すでに1950年代に電気血圧計の進歩とともに大部分が発表され,最近の血行動態に関する研究は,これら圧曲線の変化は周知の事実として,むしろ,心室収縮能と心内圧,あるいは血流と心内圧の相互関係に重点が移ってぎた。
一方,実地臨床上では,心血管撮影法が長足の進歩をとげ,疾患によっては心内圧曲線の微細な解析を省略しても正確な解剖的診断が可能になってきた。
しかしながら,心内圧曲線の正確な解釈は,心血管撮影の手技の決定,読影に必要不可欠の前提条件であり,また心筋の収縮能,心血管系の壁の弾性,末梢抵抗等の循環機能の評価にはなお他の方法で代用できない重要な地位を保っている。
本稿では,現在周知の事実として受けとられている圧曲線の変化について主に説明したい。
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