Japanese
English
装置と方法
運動が見えるX線写真
Kinetoscopic Radiography
徳山 倶康
1
Tomoyasu Tokuyama
1
1徳山医院
pp.413-415
発行日 1970年5月15日
Published Date 1970/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202144
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はじめに
ここに述べる新しいX線写真法は,運動する被写体のX線像を,通常胸部撮影で使用するような四角い一枚のフィルムに記録し,その運動状態をテレビビデオのように再現して観察するような方法である。もちろん本法はテレビでもなくまたシネカメラでもないところから,まだ適当な名称がなく,kinetoscopic radiographyと仮称している。
本法は1964年,著者により考案された方法で,トクヤマグラフィーという名称で内外の学会に発表されているものである。トクヤマグラフィーには主として応用面で二つの主要な方法が含まれており,その一つはX線立体写真であり,他の一つはX線運動記録写真であり,それぞれstereoscopic radiographyとkinetoscopic radiographyと仮称されているものである。これらの原理は全く共通であり,ただ使用する装置と操作が多少異なるだけである。
最近心臓のkinetoscopic radiographyを撮影したところ,その撮影が容易であり,しかもその運動観察が明瞭なところから,臨床診断法としても価値があるものと思われ,ここにその心臓撮影を中心として本法を御紹介したいと思う。
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