特集 心機能検査
巻頭言
心機能検査のStandard Technique
太田 怜
1
1自衛隊中央病院内科
pp.3
発行日 1970年1月15日
Published Date 1970/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202102
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循環器系にかぎらず,すべての臨床検査法についていえることは,どこまで正確であるべきかということと,どの方法がもっとも正確に近いかということである。
循環機能検査のさいは,主として物理的な手法がとりいれられているので,得られたデーターの処理の段階では,微に入り細を穿つことができる。たとえば,心内諸現象の波型はm sec単位で測定することができる。しかし,得られた波型のtime lagや変形,あるいはわれわれが起点や終点としてとりあげる時点の認識のあやまり,などを考慮に入れると,細かく測定すればするほど逆に誤差が大きくなりはしないかと思われる。とすれば,ある検査法では,どの単位でそれを表現するかということも,心機能検査のstandard techniqueとして必要なことであろう。
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