巻頭言
電子計算機と医学,ことに循環器学
日比野 進
1
1国立名古屋病院
pp.827
発行日 1968年10月15日
Published Date 1968/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201941
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電子計算機の医学への導入はアメリカでは既に10年前から始まっており,Pipbergerらがいち早く心電図の解析を行なっている。ベッド数500以上の病院で3割以上に何らかの電子計算機が設置され,実地に利用されているという。一方わが国では最近に至り,多くの面での実地使用が検討される段階となって来,研究活動面ではアメリカについで盛んであるといえよう。
このような動きは,電子計算機の有する高速度演算能力,記憶能力,かつ計算命令プログラム内蔵能力を応用し,人工頭脳として用い,疾病の自動診断,予後判定,治療方針の決定,生体情報の自動解読,さらにはsimulationによる病態生理の解明,病歴管理,統計演算などに応用せんとするものである。
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